1999年1月2日(土)
パプアニューギニア 9日目 (クンディアワ 6日目 to ポートモレスビー)


ひらちゃんなんとか回復しました

 今日はポートモレスビーに移動です。 体の方もだいぶ楽になりました。 3日で治ると言われた通り、本当に3日で治ったようです。 一日遅れて発症していたら、飛行機には乗れなかったはずなので、面倒なことになっていたかも知れません。

 朝、家のまわりをぶらぶらしました。 僕の滞在中に完成するかなぁ、と思っていたギグマイの家は、結局完成しませんでした。 高地なので、霧がかかっているような、雲の中にいるような、そんな気候でしたが、久しぶりに少し元気になって吸う空気は、とてもおいしかったです。

ギグマイの家は完成しなかった

 街までは、また、例によって、トラックの荷台です。 街に着くと、まず、病院です。 今日は、Chloroquine(クロロキン)とPanadolをもらいました。 クロロキンは1週間に一度月曜の夜に2錠ずつ3ヶ月続けなさいとのことでした。 Panadolは痛みや熱のある時に飲むそうです。

 今日は市場にも寄ってみました。 この前来たときは、しんどくてとてもじゃないけど見ている元気はありませんでした。 ま、今日も、そんなに元気なわけではないので、ブラブラ見て回る程度です。 なんだか忘れましたが別の物と一緒にかむとハイになるというビートルナッツもありました。 さすがに病後なので挑戦はしませんでした。

市場はにぎやかです

 しばらく、空港(と言っても、小屋ですが)の前で待っていると、飛行機がやって来て、ゲートが開きました。 ほとんど寝て過ごしたので、なんとなく、名残惜しい気持ちを残しながら、クンディアワを後にしました。

ただの小屋だけど空港です

 さて、ポートモレスビーに到着した後は、ジェームズのところに行くことになっています。 実は、勘違いしていて、日曜日に戻ってくる、と話してあったので、今日いるかどうか、ちょっと心配です。 それに、日曜日に帰って来ることになっているので、空港に誰かが迎えに来てくれているわけもありません。 ジェームズの家までは自力で行かなければなりません。 しかし、結構覚えているもんです。 ジェームズのところまで、意外と簡単にたどり着きました。 何人かが家の外で座って雑談していました。 ジェームズが真っ先に気付いて、こっちに近づいてきます。 1週間ぶりの再会です。

 マラリアにかかっちゃったよ、などと話をしていると、「俺なんか3回もかかったぜ。」なんてジェームズは自慢げです。 確かに致死率は高いですが、ここの国で発症する限り、日本で発症するよりは安心なのかも知れないなぁと思いました。 相変わらず車の話にもなります。 お金を送るので日本で車を買って欲しい。 買ったとしても、送るの大変でしょうが・・・。
久しぶりに食事します
それでも、その方が安いのでしょうか。 めんどくさいので、「それは政府が禁止してるから無理だ」というと、「あー、それなら仕方ないなぁ」と簡単に引き下がりました。 政府とはいい言葉ですね。 なぜか分かりませんが、2000年問題の話なんかにもなります。 僕がコンピュータ業界の人だと知っているので、2000年問題は大丈夫なのか、と聞いてきます。 彼らには何の問題もないと思います。(^^; ま、どうせ世間が言ってる程大きなことにはならないと思っているので、そのように説明してあげました。 ちなみに、そんなことを聞いておきながら、2000年問題が何かということは知らなかったので、それも説明してあげました。 一応、納得してもらえたようです。 この辺の会話は、英語なのですが、おもしろかったのは、1週間前はほとんど意味の分からなかった、英語を話せない人たちの会話が、少し分かるような気がしたことでした。 いつの間にか、何となく使ってるうちに身に付いてきたのでしょう。 トクピシンは言語学的にピジンではありません(と勝手に思ってる)が、もともとピジン英語です。 英語よりは簡単なんでしょうね。

これがビルムです

 12/27のところで、近所の女性の一人がビルムを編んでおいてくれると言っていたのを覚えてますでしょうか。 なんと、本当に編んでくれていました。 それも、ふたつ。 すごくきれいだし、使うのはもったいないので、今でも壁に大切に飾ってあります。 Tenkyu tru!

夜は、また、マイケルの家に泊めてもらいました。 彼は、母親がもしかしたら宿泊料をよこせというかも知れないよ、というようなことを言っていました。 確かに、ここパプアニューギニアは、みんな親切だけど、対価を期待するところがあるような気はしていました。 お世話になってるので、お金を置いて行ってもいいのですが、他の国と同じように、日本人に親切にしたら金が手に入る、という文化を助長するのは嫌だったので、こんな風に説明しました。 「日本では友達を泊めたりしたときにお金を要求したりしないし、もし、お金を払ったりすると気を遣わせて返って失礼になるんだ。 ねぇ、マイケル、僕は君の友達じゃないのかい?」 もちろん友達だから、じゃ、日本スタイルで行こう、ということで、納得してもらいました。


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