ジェームズとの不安な夜を過ごしたあと、さわやかな朝がやって来ました。
宿を出て、あちこち案内してもらうことにします。
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パプアニューギニア大学 まるで公園 |
パプアニューギニアのガイドブックを持っていたので見せると、おお、これはどこそこだ、とさすが、見ただけでどこか分かるようです。
とりあえず、ガイドブックに載っているところをすべて案内してくれることになりました。
荷物もすべてジェームズが持ってくれます。
荷物をすべて持って逃げられる可能性もなくはないですが、ま、ここは信じるしかないでしょう。
まず、案内してもらったのは、パプアニューギニア大学です。
ホテルの料金が結構高かったので、ここの寮の空き部屋を貸してもらえないか、というねらいもあります。
大学構内は、とても広く、さながら公園のようです。
公園のようなところを歩きながら、ジェームズは一生懸命僕にトクピシン(パプアニューギニア語)を教えてくれます。
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パプアニューギニア大学図書館閉館中 |
僕から離れて行き、これが「go」だ、と。
今度は、近づいてきて、これが「kam」だ、という具合です。
大学構内はちょうどクリスマス休暇にあたり、ほとんど人はいませんでした。
図書館なども寄ってみたかったのですが、こちらも、閉まっていました。
掃除をしていたおじさんがいたので、寮の部屋を借りられないかも聞いてみたのですが、虫が多いのでやめた方がいいよ、と言われました。
ま、どのみち事務局も開いてないだろうから、無理でしょう。
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なんと、ホテルは土曜休み |
次に大学を出て、あちこちの宿を訪ねてみましたが、どこも開いているところはありませんでした。
なんと、土曜日は休みだというではありませんか。
仕方がないので、昨日泊まったBudget Innに戻ることにしました。
途中、ジェームズの身元確認の意味も込めて(^^、彼の家に遊びに行くことにしました。
これで、もしカバンごと盗まれるようなことになっても、何とかはなるでしょう。
家に着くと、近所の人々や家族達が暖かく迎えてくれました。
ここには電気も来てるので、夜中でも明るく過ごすことが出来ます。
家などを見ていると文明というものからはかけ離れた感じを受けるのですが、彼の兄はなんと、IBM製のオフコンAS400のプログラマだったりします。
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ジェームズの家の近所の人たち |
これから、この国にいるにつれて、この思いは強くなるのですが、パプアニューギニアには、もともとの自然な生活に良くも悪くも微妙なバランスで文明というものが入り込んでしまっているように思います。
明日の夜は、ここの家に泊めてもらえることになりました。
楽しみです。
さて、彼の家でいっぷくしたあと、ホテルに荷物を置いて、また、ガイドブックに載っているところを片っ端から案内してもらいました。
ゴードンマーケットやコキマーケットでは、生活に必要な様々な食料が売られています。
パプアニューギニアの主食は芋と米です。
カウカウと呼ばれるサツマイモに似た芋をよく食べます。
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ジェームズの家 |
山の方に行くとカウカウばっかり食べてるよ、と説明してもらったので、この都会では米が多く食べられているのかも知れません。
市場の次は、タウン地区へと連れていってもらいました。
エラビーチという海岸があり、土曜日ということで、多くの子供達が遊んでいます。
街はクリスマス休暇のため多くが店を閉じており、ほとんどの店は開いていませんでした。
ここで、予防のためマラリアの薬を買いたかったのですが、残念です。
ジェームズの話ではこの辺りではほとんどかからないよ、ということなので、ま、安心です。
カイバー(kai bar)と呼ばれるカフェテリアのようなところで、昼飯を食べました。
ビーフシチューとジャガイモです。
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昼飯のビーフシチュー 味はあっさり |
二人合わせて10K(600円くらい)でした。
その後は、宿に戻って宿の見張りの人といろいろ話をして過ごしました。
この後、幾度となくいろいろな人から言われるのですが、ぜひ日本に帰ったら安い車を送ってくれ、と。
いくらくらいか、と聞かれてちょっと高めに答えるのですが、それでもパプアニューギニアで買うよりは十分安いようです。
しかし、実際郵送したり手続きしたりすると、どのくらい費用がかかるのでしょうか。
税金や郵送料の方が高くついてしまうような気がしないでもないですね。
夜、部屋でくつろいでいると、ジェームズが外国の紙幣が欲しいと言い出します。
他にも、ドイツの紙幣なども持っているようで、外国人を案内して紙幣を集めるのが趣味なのでしょうか。
とりあえず、お世話にもなってるので、オーストラリア10$をあげることにしました。
すると、銀行に行ってパプアニューギニアのキナに両替する、と言い出すので、せっかくオーストラリアの金をやったのに、両替するとは何事だ、と言うと、じゃ、保存用にもう一枚くれ、といいます。
なんか、間違ってますね。(^^;
あげなかったけど・・・。
しばらくすると、なんと、売春婦を連れ込んできました。
トクピシンでチキチキというそうです。
しかし、まあ、困ったものです。
さっきのオーストラリアドルででもつってきたのでしょうか。
彼は僕のガイドブックから、彼女の故郷の懐かしい写真を見せて機嫌を取っています。
驚いたのは、その写真の中に彼女の兄が写っているということでした。
涙を流して喜んでいるので、そのページをちぎって、あげました。
大事にしてね。
うーん、しかし、パプアニューギニアって狭いのでしょうか。
彼らはその後仲良く部屋から出て行ってしまいました。
お休みなさい・・・。
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